心・感情・怪我の動詞に関する真実

日本語では次のように言います:
私は走る。
私は食べる。
私は寝る。
私は失望する。
私は喜ぶ。
私は驚く。
私は怪我をする。

・・・全部、「自分が〜する」という感じですね。
これは日本語がわかる方なら同意して下さると思います。
「走る」のも「食べる」のも「寝る」のも「失望する」のも「喜ぶ」のも「驚く」のも「怪我をする」のも全て能動形で表します。
能動形、すなわち受動ではない形。
「(他者によって)〜される」のではなく全て「自分から〜する」のです。
感情怪我自分が原因で起こるかのように言うのが日本語です(たとえ実際には自分のせいでなくても)。
・・・なので私は禅を始めとする心・精神を鍛錬する文化が発展したのだと思っています。
失望などの卑しい感情は自分の心が原因で生まれているからそれを鍛錬する必要があったわけです。


一方英語はどうでしょう。
上の日本語に全部合わせてみますね。
私は走る。I run.
私は食べる。I eat.
私は寝る。I sleep.
私は失望する。I am disappointed.
私は喜ぶ。I am delighted.
私は驚く。I am surprised.
私は怪我をする。I am injured.
7つあるうち、上の3つは日本語と同じですね。
能動態です。
しかし下の4つはどうでしょうか。
be+p.p.(p.p.=過去分詞)、すなわち受動態です。(実は「過去分詞」という名前はとんでもない名前で、中身を誤解させる名前なのです。過去分詞、って過去とは関係無いのにこの名前なのです。こりゃ誤解を生みますわい。詳しくは近日中に「分詞の真実」をアップします。)
受動態「〜される」という意味ですよね。
すなわち英語では、「失望する」「喜ぶ」「驚く」「怪我をする」といった心・感情・怪我の表現に関しては全て「失望させられる」「喜ばせられる」「驚かされる」「怪我をさせられる」といった受動態で表記されます。
自分に原因があるのではなく、外に原因があると考えるのです。(なので、外を豊かにすることが心を豊かにする、という物質文明が発達したのだと私は思っています。)

このように英米人は、心・感情・怪我の原因外にあると考えています(実際、考えてみるとそうですよね。「事故で怪我をした」という場合・・・自分で怪我をした場合もあるでしょうが、たいていは相手の過失によって怪我をさせられているのです。「失望する」場合も、外に失望の原因があって失望しているわけです。何も外に原因がないのに、勝手に心が失望している訳ではないのです。この点では英語の方が正しいかもしれません)。
だから、自分が原因で「失望する」「喜ぶ」「驚く」「怪我をする」なんてあり得ないのです。
なのでこのような「失望する」「喜ぶ」「驚く」「怪我をする」にあたる表現存在しないことになります。
「失望させられる」「喜ばせられる」「驚かされる」「怪我をさせられる」のようなbe p.p.を能動形にすると「〜を失望させる」「〜を喜ばせる」「〜を驚かせる」「〜に怪我をさせる」となります。
このような「~を・・・させる」英語心・感情・怪我の動詞基本的な意味になります。


※上記のような考え方・文化であるにも関わらず、一部自動詞の心・感情の動詞が存在します。
上で否定した「驚く」のような、「自分から〜する」に当たる表現です(怪我に関してはありません。自分が原因で怪我をする場合はinjure oneself「自分自身に怪我をさせる」のように言います。)。
これは、英米人でも心の内側から強い感情が自然とわき上がってくることがあることを表していて、一般表現のbe p.p.で表される感情より強い感情を表します。
(mournが「(人の死を)悲しむ」であることが好例。mournは人の死に際して、自然と心の内側から悲しいという感情がわき上がってくることを表している。他の動詞も同様に強い感情だと考えると良い。)
以下に列挙します:
marvel(at〜)(〜に)驚く、驚嘆する
mourn(over〜)(人の死などを)悲しむ、嘆く
start(at〜)(〜に)ぎくっとする、目玉が飛び出るほど驚く
delight(in〜)(〜を)喜ぶ(「〜を喜ばせる」、の意味もあり)
startle(at〜)(〜に)驚く(「〜を驚かせる」の意味もあり)
rejoice(at,over,in〜)(〜を)大いに喜ぶ(「〜を喜ばせる」の意味もあり)
repent(of〜)(〜を)後悔する
relax落ち着く(「〜をリラックスさせる」の意味もあり)


これらは非常に意味が強い動詞です。
上位校での文法問題での出題も見受けます。
是非覚えてしまって下さい。
自信にもつながりますよ。

心・感情・怪我の動詞に関しては、日本語英語根本の考え方が全く違います
根本の考え方を理解して下さい。
深い理解へとつながって行きますよ。
ただ、英語は感情や怪我は受動態で表すんだ、という丸暗記ではダメです。
単なる丸暗記でなく深い理解が、長い目で見たときの真の力につながるのです。


 
皆さん、真の力をつける為、勉強頑張って下さいね。